
院長池岡清太郎
2011年島根大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院にて臨床経験を積む。大阪府済生会中津病院では消化器内科の研鑽を重ね、こだま病院では内科全般の診療に携わり、2024年開業。近年注目されている「脳と腸の関係」を軸に、患者の健康を支えている。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。
過敏性腸症候群(IBS)について
症状や治療法などを詳しくお伝えします
クリニック名に「胃腸と脳」を掲げている通り、当院では脳と腸の関係性に着目し、胃腸の専門家と脳の専門家による精度の高い医療の提供をめざしています。
私は大学病院で臨床を学んだ後、胃や大腸、肝臓、膵臓といった消化に関わる臓器を診たいと思い、消化器内科を専門に選びました。病院勤務を通して消化器内科の研鑽を積み、内視鏡検査の技術も磨く中で、一般内科の幅広い診療にも携わりました。大きな病院の患者さんは紹介によって受診する方が多く、病気が進行している方も少なくありません。その一歩手前で、地域のクリニックがしっかり関わることができたらと考えています。
日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医として、近年、過敏性腸症候群(IBS)に悩む方が増えているように感じます。過敏性腸症候群は慢性的な腹部不快感や排便トラブルが生じる病気で、複数の要因が複雑に絡み合っているとされています。こちらのサイトでは過敏性腸症候群についてまとめるとともに、当院での検査や治療について詳しくお伝えします。
過敏性腸症候群は
4種類
便意切迫感や腹痛を伴う下痢型、残便感や腹部膨満感を伴う便秘型、下痢と便秘が交互に現れる混合型、分類不能型に分けられます。
おなかの不快な症状が
長く続く
下痢や便秘、痛みや膨満感などのおなかの不快感が長く続く場合や、ストレスを感じるとおなかの調子が悪くなる場合も要注意です。
トイレの回数や
スッキリ感が安定しない
排便の回数が安定しない、トイレ後も残便感がある、排便によって症状が軽くなる場合も、過敏性腸症候群の可能性があります。
主な原因1
心理的なストレス
心理的なストレスによって自律神経系のバランスが乱れると、腸の運動や感覚に異常が生じ、腸壁のバリア機能が低下します。
主な原因2
過度な緊張
強い緊張状態が続く場合も自律神経系の働きが乱れ、おなかの痛みを感じやすくなります。また、腸内細菌叢のバランスも乱れます。
主な原因3
腸内フローラの変化
腸内フローラのバランスが崩れると腸の運動や感覚、免疫機能に影響が出るため、過敏性腸症候群の症状が現れることがあります。
過敏性腸症候群の診断方法
他の疾患がないことを確認するため、血液検査や尿検査、大腸内視鏡検査を行います。当院の大腸内視鏡検査は経験豊かな日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医が担当し、丁寧な検査によって、早期発見・早期治療につなげています。検査には先進の内視鏡機器を使用し、鎮静剤(静脈麻酔)を用いて痛みや恐怖心を緩和。大腸の粘膜を高解像度で観察し、がんやポリープ、炎症などの有無をチェックします。
専門家とAI診断補助システムによる適切な診断
当院では日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡学会専門医である院長がAI診断補助システムを活用することで、高精度な検査を実現しています。大量の内視鏡画像データを学習しているAIがリアルタイムで病変を検出し、良性・悪性の判断や深達度の推定を支援して医師をサポート。この「2つの目」によって微細な異常も見逃すことなく、大腸の病変をひとつでも多く適切に治療するように心がけています。
過敏性腸症候群の治療
主な治療法は生活習慣の改善と薬物療法ですが、症状を和らげると同時にQOLの維持・向上をめざします。当院では症状の種類や重症度、患者さんのご希望などを考慮しながら適切な治療法を提案。何でも話しやすい雰囲気づくりを心がけ、わかりやすい説明を行っています。下痢や腹痛などが気になり、念のための検査を希望される方にも、満足度の高い医療を提供できるように努めています。
主な治療法1:生活習慣の改善
食生活では症状を悪化させる食品を避け、食物繊維を適度に取り入れます。特定の炭水化物を控える「低FODMAP食」がお勧めの場合も。心理的なストレスが自律神経系のバランスを崩し、症状を悪化させている場合は、リラクゼーション療法やカウンセリングを通してストレスの対処法を指導します。また、適度な運動には整腸作用があり、ストレス管理にも役立ちます。
主な治療法2:薬物療法
薬物療法では、腸管運動調整薬、抗痙攣薬、抗うつ薬・抗不安薬、漢方薬が使われます。腸管運動調整薬は腸の動きを調整する薬で、下痢や便秘に有用。抗痙攣薬は腸の痙攣を抑える薬で、腹痛を和らげます。抗うつ薬や抗不安薬は腸の感覚過敏の原因の一つである心理的ストレスの軽減が期待できます。一部の漢方薬は過敏性腸症候群の症状に向くため、患者さんの状態に合わせて処方しています。
I&T 胃腸と脳のクリニック
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